キュウセン
北海道南部から日本各地に分布し、我が国のベラの仲間ではもっとも広範囲に棲息する。オスは青緑色の魚体だがメスは淡いピンク。知らなければ間違いなく別種と見まごうに違いない。またこの魚はメスからオスに性転換するという特性も持っている。
ベラ釣りは伊勢湾から西の地域に限定的に普及しており、瀬戸内海一帯にかけては乗合船も出るほど盛ん。波止や地磯からの投げ釣りファンも多い。せいぜい10cm程度の外道サイズのベラしか知らない東日本の釣り人には、25~30cm級が竿先をひったくるほどの衝撃的なアタリは驚かされる。
旬は夏。産卵は地域差があって6月から11月ごろにかけて行われるが、この魚には冬眠する習性があるため、冬季を除く期間が釣りのシーズンとなる。冬眠しない時期も昼行性が明瞭で、夜になると砂に潜り、明るくなると泳ぎ出す。普通の魚は泳いでいるときと同じ状態で寝るが、この魚は横になって寝るという、ともかく変わった魚なのである。
生態について
分類 | スズキ目ベラ亜目ベラ科キュウセン属 |
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別名 | アカベラ(メス)、アオベラ(オス)、ギザミなど |
大きさ | 20cm前後が一般的に釣れるサイズ。オスは30cmを超える個体もいる。 |
釣期 | 初夏~秋口にかけてがベストシーズン。 |
美味しい食べ方 | 素焼き、煮付け、フライなど様々な料理で楽しめる。 |
釣りの難易度 | ★ ☆ ☆ ☆ ☆ |
引きの強さ | ★ ☆ ☆ ☆ ☆ |
珍しさ | ★ ☆ ☆ ☆ ☆ |
補足 | - |